コンピューターの中央処理装置(CPU)などの電子部品へ、トランジスタがさらに高密度に実装されるようになると、トランジスタはより縮小されてESDに対しますます脆弱になります。
静電気に敏感な一般的なデバイスには以下のようなものがあります。
集積回路(IC)の製造に使用されるMOSFETトランジスタ
CMOS IC(チップ)、MOSFETで構築された集積回路。
例としてはコンピュータのCPUやグラフィックスIC等があります。
コンピューターカード
TTLチップ
レーザーダイオード
青色発光ダイオード(LED)
高精度抵抗
ESD保護デバイスのシンボルという概念は、当時のコンピュータシステムメーカーである Sperry Univacにより、静電気に敏感なコンポーネントの使用量の増加および故障に対応して生まれました。
ESDプリント基板(PCB)の現場における修理や取り扱いによって、故障率は非常に高くなっておりました。
PCB障害の研究では、ESDの影響を受けやすい部品を取り扱う際に予防手順を採用する必要性を認識していないフィールドサービスエンジニアによりチップおよびPCBへの静電気損傷が引き起こされていることが示されました。
この問題に対応して、Sperry Univacのシステムエンジニアであるロバート F ガブリエルは、部品がESDに敏感であることをユーザーに警告するために、部品、パッケージ、および PCBに貼付することができる多数のシンボルを考案致しました。
ガブリエルは、ESD警告シンボルの提案書を作成し、多数の電子規格団体に配布致しました。
EIA(電子工業会)のC.エベレット・クーンは、このコンセプトに熱心に反応し、あらゆる冗言を排除し、ESDアイテムには取り扱い上の注意が必要であることがすぐに認識できる適切なシンボルを考案するために、さまざまな標準化団体や利益団体の間で世界規模の取り組みを調整致しました。
使用されるグラフィックと配色についての3年間にわたる世界的な議論の後、このページの右上にあるシンボルが 1970年代後半に採用されました。
その後、デザインのバリエーションが一部で採用されましたが、最も有名なシンボルは採用されたままとなっております。